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一方に海や山があるなど地形的な特徴を持っているとすれば、そうした地形の方向も基本的な座標になる。大規模な施設を通り抜けて駅出入口に立つ時、誰にとっても共通する絶対的な情報は、方向感覚の回復に機能できる。
4)利用者の最終目的地は、いわば街中に無数に分散している。
その全てを駅に表示することは不可能だが、多くの利用者にとって目標となる施設名が示されれば、それを手掛かりに行動を開始することができる。適切な基準で選択された街中の諸施設の情報が求められる。
5)調査駅では、バス等のアクセス交通施設は駅出入口の外側に設けられている。他のターミナル駅でも、同様な配置例が多い。
アクセス交通施設を利用するには、その位置あるいは方向を知る必要がある。
6)駅出入口で求められる出場系動線上の、異常時系の情報内容には、次の種類などがある。a.アクセス交通や街中の異常の発生状況
b.異常の発生に伴う行動規制
7)アクセス交通や街中で起きている異常について、駅を出る前に予め知ることができれば、次の行動を判断することができる。

 

2.現状への評価
1)前述した駅出入口(出場系動線)で求められる情報内容のうち、調査駅で実際に表示されているものはみあたらない(写真は西口の場合)。

 

116-1.gif

 

2)調査駅東西自由通路では、駅出入口へ至る途中の基本動線分岐点上に吊下型サインで、「駅出入口の方向指示」「アクセス交通施設の方向指示」が示されている。
3)調査駅相鉄線改札ホールでは、当該鉄道の構内図の中に、間近の街中施設位置が示されている。
4)情報ニーズに対応した抜本的な検討が必要である。

 

 

 

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